長男の不登校⑪

~進学について考えた時間~

気付けば、中学3年の秋になっていた。

「受験はどうされますか?」

担任からも尋ねられていた。

夏頃から「高校はどうするのか?」長男に何度か尋ねたが返事はなかった。


それが。とある10月。

「俺、高校には行くよ。ってか、不登校で高校に行かれるかな?」

「行かれるよ。でもどうして急に気持ちが変わったの?ずっと引きこもりたいって言っていたのに」

「うーん。ネッ友と話をしたけど、やっぱり、高校くらいは卒業したほうがいいかなって」

ボソボソと言う。

私はいくつか高校のパンフレットをだして、説明をした。

その中で、長男が選んだのは、実家から自転車で通える「定時制高校」だった。

「どうして定時制高校?」と尋ねたら「しっかり勉強だけはしておきたいから」との返事。

「通信制とか私立とか色々あるよ」と確認もした。

でも「定時制高校がいい!」と自らの意思で進路を決めた。

そうね。

昼間の高校は、長男にとっては眩しすぎだろうし。

昼夜逆転でも、夜間高校なら安心だよね。



こんぺいとう

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